こんばんは。
PTA本部役員歴3年、PTAブロガーのいさおです。
非会員の方のお子さんへ、PTAで購入しているプレゼントなどをお渡ししないということがあるようですね。入学式・卒業式のコサージュや紅白まんじゅうの問題が代表的です。
ぼくとしては、非会員だってそんなにたくさんいるわけじゃないんだったら、全員に配布したらいいんだって単純に思いますが、配布しないPTAにはそれなりの言い分があると思います。
今回は感情的な話は置いておいて、配布しないのが妥当って観点も考えてみたいと思います。
では今日もピーブロ(PTA2.0ブログの略)よろしくお願いします!
非会員への圧力をかけるようならNG
まずは初めにぼくのスタンスを書きます。
ぼくは会員も非会員も、全員に配ったらいいと考えています。
どこの学校もそんなに高額なものを配っているわけではないですよね?非会員が数パーセントいたとしても、そこでPTA会計が負担になるわけじゃないから、会費の観点からは問題ないはずです。
非会員に配ろうとしないPTAは、「非会員になると嫌がらせをします!」ってスタンスで圧力をかけて、会員でいることを強いているように思えます。
それって、メチャちっちゃい話ですよね。
大の大人が集まって何やってんだって感じですよ。今すぐ非会員にもプレゼントを配りましょう!
保護者間の納得があるか
しかし、次に考えたいのは、PTA会員保護者の納得感です。
「なんでPTA会費を払っていない人がプレゼントをもらえているのか?」って保護者が多いようなら、少しややこしくなるんじゃないかなと思っています。
「いや、PTAは学校・子ども全体にサービスを提供するものであり、互助会的なものではないんですよ」って話なんですが、その説明で納得してもらえるかどうかが勝負どころです。
▼PTAが互助会でない話はこちら
ここでつまづくようなら、ぼくがもしそこのPTA役員なら、少し考えてしまいますね。あるべきPTAの話と実際にその場にいる保護者のGAPがあれば、あるべきPTAだけを主張して運営するのは難しいと思いますから。
配布に際して実費負担を求める?
ツイッターで大阪府のHPを紹介しておられる方がおられました。
府からの回答はこのレベルかもしれません。。。ちょっと対策して確認した方が良いかも。https://t.co/uGGUNxMhLI
— 違法PTA BYE(今変えよう) (@ByePta) 2019年5月10日
リンクはこちらです。
ここで注目して欲しいのが「受益者負担」って考え方です。
「公共財の受益者負担」
公共財に対しては、その定義である非排除性あるいは非競合性により、通常は市場の失敗が生じ最適が実現不可とされ、従って受益者負担の適用前提条件外と考えられている。
しかし、公共財の受益者に対しても受益者負担を適用する考え方も存在し、ある特定の公共財の建設や改良を行うことにより、特にその利益を受けるもの(受益者)が原則としてその利益に見合った経費を負担することをいう。
義務教育や一般道路、公衆衛生など広く一般に行われる行政サービス、公共工事に対し住民の能力に応じて負担する租税による負担とは異なるものである。なお、行政が受益者に負担を求める場合でも租税と同様に法的な根拠が必要とされる。
出典:Wikipedia
学校でも教材費や修学旅行のお金は教育の一環でありながら、実費負担する部分がありますよね?
あれですよ、あれ!
給食費も広い意味では受益者負担になると言えそう。
PTAは任意団体だから、行政サービスとは異なりますが、学校内で活動しているってことを考えると、この考え方を参考にするのはアリかなと思います。
実費(あるいは費用の一部)をご負担いただき、非会員の人にも配布物をお渡しするのがベターな運用かと思います。
もちろん、PTAの保護者の現状や受益者負担のことを丁寧に説明することが大切になりますし、最終的にはその負担をするかどうかは非会員に選んでもらうべきでしょう。
まとめ:受益者負担を考えつつ、会員・非会員の納得できる対応を
PTAはそこに何年も継続して存在してきて、地域の特徴やこれまでの運用に影響を受けた感じ方をする保護者がいるわけです。自分が会長になったとしてもゼロベースで進められるものではありません。
なので、そこにいる保護者がどのような考えなら納得できるのか、またそれはどの程度のスピード感でやるべきなのかを考えることがとても大切です。
いきなりベストな方法ができないとしたら、この「受益者負担」って考えを取り入れることでベターな選択ができたらいいなと思います!
現在非会員で差別的な扱いを受けている人は大変悔しい思いもしていると思いますが、この考え方を参考に、PTAの本部役員に掛け合ってみてはどうでしょうか?参考になっていれば嬉しいです。
では、今回はこの辺で!
▼こちらの記事も合わせてどうぞ!
そろそろ卒業式シーズン!PTAのコサージュ問題について考える
▼ツイッターではPTA・子育て・働き方についてつぶやいています!
ブログを書いているぼくの想いを綴っています。#PTAhttps://t.co/Xf684sjU4T
— いさお@組織の中でも自分らしく生きる (@isao67) 2019年6月1日
コメント
コメント一覧
そういうのもPTAで買うんですね。
ノートとかペンなら、学級費か、自分で買いたいところですね。
>会費の観点からは問題ないはずです。
高額な品ではなく非会員も少ないから配ればいい…という話ではないと思います。
そもそも「PTAは互助会ではない」というよりも、「公教育の場を使って互助活動をしてはならない」のでは?
(大塚玲子さん)
https://news.yahoo.co.jp/byline/otsukareiko/20180910-00096317/
>学校のなかで、会員サービスをする団体が活動していたらおかしい。学校長は、PTAがもし会員サービスをするのであれば(中略)学校外での活動を促さなくてはならないはずだ。
>もし「おやじの会」が、学校行事のときに会員家庭の子どもにだけシュークリームを配ったり、おやじの会が管理する学校の駐輪場を会員家庭にだけ使わせたりすれば、保護者はみんなたちまち怒りだして、学校から追い出すだろう。
おやじの会もPTAも、互助活動をすること自体は構わない。会員の子だけにシュークリームを配っても(理念はともかく)法的には問題ない。
ただし、それを公教育の場で行うのはダメ。やるなら当然、学校外で…ですよね?
親が非会員(配布物の原資を負担していない人)の児童・生徒には配らないのが妥当といえるのは、公教育とは無関係の場で配る場合のみでしょう。
学校で配らせてもらう限り、会員の子だけを対象とするのを正当化はできないはずです。
公教育の場で全児童に配ることに納得できない会員がいるなら、本部役員は、彼らに説明して納得してもらうよう努めるべきなのでは?
納得が得られないなら、学校外で会員の子だけに配るか、または配布活動そのものをやめてほしいんですけど。
非会員としては、記念品そのものが欲しいのではなく、自分の子が学校の中で区別されることが耐えられないのです。
会員の中に納得できていない人がいる状態のままで、「学校内での、全児童への配布」を強行した結果、会員から「おカネ払ってないくせに」と蔑まれるなんて有難迷惑。
会員数が多く、配布対象となる子も多いから、学校を通さずに配るのは困難?
既に予算を組んでしまっているから配布そのものを中止するのもの困難?
それはどちらも、PTA側の都合でしょう。非会員だって納得できません。
>「いや、PTAは学校・子ども全体にサービスを提供するものであり、互助会的なものではないんですよ」って話なんですが、その説明で納得してもらえるかどうかが勝負どころです。
「互助会ではないから」ではなく、「学校の中で互助活動をすることは許されないから」という言い方で説明すべきでは…。それで納得できない人、いるでしょうか?
>現在非会員で差別的な扱いを受けている人は大変悔しい思いもしていると思いますが、この考え方を参考に、PTAの本部役員に掛け合ってみてはどうでしょうか?
実費負担を申し出て、「お金を払うから、差別をやめて下さい」と掛け合え、と…
個人的には、お金を払うこと自体は、そんなに嫌でもないですよ。少額なんでしょうから。
mana-ikeさんの仰るように、「PTAからのプレゼント」ではなく、学校側が用意して学級費で購入するのであれば、何の不満もない。
しかし、PTAへお金を払えば、「PTAは、公教育の場を使って会員制サービス事業をさせてもらって当然( ⇒ だから会員でない者も同様のサービスを受けたいなら、実費負担は当然。)」という考えを肯定することになってしまう。その点が、困るのです。
非会員の子供に配らないのであれば、校長が記念品を受け取らない。
どうしても実費請求するなら、PTAで勝手に決めて申し訳ないですが、実費を負担して頂けますかという姿勢でお願いすれば良い。それでも断られたら、配布を辞めるか、全員に配れば良いでしょう。