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おはようございます。

PTA本部役員歴3年、PTAブロガーのいさおです。



今日も書評シリーズです!




書評シリーズを書くきっかけと書いてる内容 


PTA本部役員を3年経験し、PTA問題の情報を集める中で気になっていたことの一つに、働く母親が増えたことの影響がありました。

PTAって戦後の専業主婦モデルをベースに設計されていることが多いようで、社会問題であるジェンダー平等を考えていくことで、解決のきっかけの参考となる情報を発信できたらと思います。



こんな人に読んでほしい


ジェンダー平等について考えている人やPTA問題の根本を追求したい人に読んでもらいたいですね。




では今日もピーブロ(PTA2.0ブログの略)よろしくお願いします!


貧困専業主婦 周燕飛

貧困専業主婦 (新潮選書)
燕飛, 周
新潮社
2019-07-24


第2弾はこちらの本です。タイトルが強めですが、世帯所得が少なくても働きに出ない専業主婦を分析し、その背景にあるものを突き止めようという内容です。



専業主婦の歴史と今

前近代的な社会では、家で仕事をするいわゆる自営業が主流だったんですね。そのような社会では専業主婦というものは少なかったようです。みんなで仕事をして、みんなで家事や子育てをしてたんです。



専業主婦が定着化したのは戦後の高度経済成長期。家じゃなく会社に勤めに行くようになったから、その間は家のこと、特に子育てができなくなるから、まあ女性に仕事をせずに家にいてもらおうとなっわけです。



現在は働く女性が増えたといいつつも、実はパートタイマーが多く、家のことをメインに空き時間で働く「準専業主婦」を含めると、3人に2人は専業主婦なんです。


(貧困でも)なぜ専業主婦を続けるのか

まずは意識の問題があります。母親が働くと未就学の子どもに悪影響があると考える人は、夫で2人に1人、妻ても3人に1人の割合です。


また、日本は個人よりも世帯を単位としてものごとを考える文化があるため、「自分の収入が低くても夫が稼いでくれているので良い」といったことや、家事や子育てを担うことに責任とやりがいを感じ、自分の収入に関わらず満足度が高くなることもあるようです。


少しでも収入が増えるのだからパートに出ればいいじゃないか、と考える人も多いと思うのですが、働くことにより失うもの(「留保資金」と呼ぶらしい)との天秤で、なかなか仕事に出にくいのです。「余暇の価値>賃金」と考えてもらえるといいですね。時間や手間やプライドなんかがあるから「こんな条件では働きたくはないなぁ」と働きに出るハードルが高くなるのです。


もちろん健康面などから働きたくても働けない人もいます。


税や社会保障なども専業主婦に有利な設計になっていますね。103万の壁といった言葉はご存知の人も多いのではないでしょうか。


解決の提言

自ら選んで専業主婦となっているのならそれでいいのではないか、と考える人もいるかもしれませんが、本当にその人は賢明な選択の結果として専業主婦となっているでしょうか?


  • 仕事をやめても、収入が減ることは長期間であるため認識しにくい
  • 新卒一括採用・終身雇用が多いことから、どんな仕事に就くかを選ぶタイミングが少なく、比較が困難
  • ママ友などの環境に流される
こういったことから、デメリットを認識できないまま専業主婦になる人も多いのではないかと考えられているのです。


若い頃からのキャリア教育の充実や、社会復帰しやすいよう夫が協力すること(これには働き方改革が必要で企業の理解が欠かせない)などが重要だと思われます。


まとめ

いかがでしたでしょうか?



ビンボーなのに専業主婦な人は周りにいますか?働かない人はそれなりに理由があるし、それには社会的背景も影響してるから、一概に「お前働けよ」とまとめてしまいにくいんですね。



PTAだと、保護者どうしの理解に役立つかもしれません。



では、今回はこのへんで!



▼今回紹介した本





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