こんばんは。
PTA本部役員歴3年、PTAブロガーのいさおです。
今日も書評シリーズです!
書評シリーズを書くきっかけと書いてる内容
PTA本部役員を3年経験し、PTA問題の情報を集める中で気になっていたことの一つに、働く母親が増えたことの影響がありました。
PTAって戦後の専業主婦モデルをベースに設計されていることが多いようで、社会問題であるジェンダー平等を考えていくことで、解決のきっかけの参考となる情報を発信できたらと思います。
こんな人に読んでほしい
ジェンダー平等について考えている人やPTA問題の根本を追求したい人に読んでもらいたいですね。
では今日もピーブロ(PTA2.0ブログの略)よろしくお願いします!
結婚と家族のこれから −共働き社会の限界
共働きについて「家族」にフォーカスして書かれている本です。企業側からのアプローチを紹介する本は多いですが、家族の問題も合わせて理解してこそ、ハッピーな共働き社会を作っていけるんだろうなと思います。
家族ってもともと男性有利?
こういったことは、経済の原理では説明できない不自然なものであるらしいんですね。というのも、江戸や明治の農業や職人・商人などは家が生産と生活の場であり、その場合はみんなが協力して仕事も家事もすることが、経済的に合理的だったから。男だからエラソーにしてると損しちゃったわけです。
戦後に家父長制などがなくなって「家」から女性が解放されたんですが、次は女性の多くが専業主婦となり、経済的に男性に依存することになりました。結婚に親が口出しをする人は男性が26.1%なのに対し、女性は41.3%。女性の幸せは結婚相手の収入に依存すると考える人が多いからだろうと考えられています。
1960年代から70年代にかけての「皆婚社会」の方が歴史的には特殊なそうなのですが、この頃にサラリーマン夫と専業主婦妻という画一的な「家族」という形が作られたんですね。
その後、女性が活躍する時代がすんなり来なかったのはなぜ?
- 経済成長が鈍化
- 家事などの無償労働を誰がするのか
- 高齢化
理由としては「男は仕事、女は家庭」といった固定観念があることや女性自身が家事を手放さないこと、男性があえて家事をしないことで男らしさを保ちたいといったことが考えられています。
しかし、夫が家事をすればそれで妻の不満が減るかというとそうでもないようで、国際的に見ると、家事分担が対等な国ほど、妻は不満を持っているようなんですね。こりゃ難しい問題です。
最後に結婚について。結婚は本人たちの自由の意思で決まるんですが、「同類婚」と呼ばれる、似た者同士が結婚するパターンが多くなるため、高所得の人同士の結婚が増えることにより、格差を生み出すという結果につながっていっちゃうんですね。個人に課税している日本の税制も高所得夫婦にとっては有利なようです。
家族のこれから
雇用が不安定になり、減った収入を補うように共働きが促進されるようでは、結局のところ育児や介護をどうするのかという問題が残るうえ、家族への依存が強まっていくことになります。このような家族・夫婦を頼ることをベースとしたセイフティネットだと、仕事・家庭の両方をうまく回す必要があり、家族そのものがリスクとなってしまいます。家族も絶対的にあてになるものとは限らない。離婚率も高くなってきてますしね。むしろ「家族であること」の負担を減らすことがこれからの社会では大切ではないかと提言されています。
まとめ
家族という切り口で見て、絶対的な正解はないものの、ぼくたち個人レベルでは「家族はこうあるべきだろう」「オトコは仕事が全てなんだ」といった根拠のない考え方を人に押し付けることをやめ、社会全体が良くなるようにどうすればいいのかを考えていかなければなりませんね。
今までのように、大企業に終身雇用で勤め、妻は専業主婦で家事・育児を担うってモデルは非常にリスキーです。トヨタでさえ、終身雇用は難しいと言っている時代ですし、3人に1人は離婚する時代です。もっと変化に対応できる働き方、家族のあり方を求めていくことが大切なんだと思います。
では、今回はこのへんで!
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— いさお@組織の中でも自分らしく生きる (@isao67) 2019年6月1日
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